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ケニア経済の発展は、専ら農牧産品の生産・加工に依存しており、住民の約85%は農業で生計を営んでいる。
農業部門(林業、漁業を含む)は、84年には国内総生産(GDP)の約31%を占め、外貨収入全体の約65%を占めている。
農業生産は、83年には実質で4.1%の伸びを示したが、84年は激しい早魃による穀物の不作により、3.5%に低下した。85年は降雨に恵まれた結果、農業生産の伸び率は4.5%台に回復したものと推定される。
ケニアの主要換金作物は、コーヒー巻よび紅茶であり、この2品目だけでも84年には外貨獲得に41%寄与している。
コーヒーの生産は、84年には前年比約40%増の13万トンを記録し、コーヒー輸出は38億1,000万ケニア・シリングに達した。
紅茶の生産は、84年には前年の12万トンから約116,200トンに低下したが、市場価格の上昇により、輸出収入は37億9,000万ケニア・シリングに達した。
穀物の収穫は、84年には国内需要を50%も下回り、150万トンの緊急食糧援助を海外へ要請した。85年は降雨に恵まれ、小麦、とうもろこし等の生産が倍増した結果、食糧自給の見通しは明るくなった。

 

 

 

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